HINTS課題解決のヒント

ポスト

2026.09.01

読売新聞のリソースをフル活用した「marie claire」が持つ可能性

読売新聞に折り込まれる形で毎月30万部が発行されている雑誌「marie claire(マリ・クレール)」。紙媒体だけでなく、デジタル版の「marie claire digital」や、BS日テレで世界的なブランドなどを特集した「marie claire TV」、インスタグラムでのSNS展開など、その取り組みは多岐にわたっている。阿部はるひ編集長を迎えパワーアップしたマリ・クレール事業室に今後の展開を聞いた。

マリ・クレールの展開

1ブランド単独の「marie claire」特別号でブランドの世界観を表現

marie claireは、2026年4月から紙媒体とデジタル両方を阿部編集長が取りまとめる形になりました。紙媒体で書ききれなかったことをデジタルでさらに深掘りする形で、1つのトピックスを違う側面からも取り上げ、読者の興味・関心をさらに多岐に広げることに注力しています。

また、marie claireの今後の方針や直近の取り組み、新聞広告の事例などを広告主・ファッション系広告会社に紹介するキャラバンを、阿部編集長同行で約1か月間実施しました。その結果、数年ぶりとなる別刷広告の出稿や、編集タイアップなどの成果を獲得したほか、表紙タイアップや特別号、会員イベントなど、この後紹介する施策への問い合わせも相次いでいます。

GUCCIの世界観を表現した1社買い切りの特別号

中でも、6月27日号では、ブランド1社買い切りで発行する初めての事例として、GUCCI様からレザーアイテムをテーマに、俳優の戸田恵梨香さんを起用したビジュアルで、GUCCIの世界観を単独で表現できる特別号を発行しました。実施にあたっては、イタリアの本社から発行部数の多さと国際ブランドであるmarie claireを評価いただいたと聞いています。

ブランドの持つ価値観を理解し、伝えるテレビ番組「marie claire TV」

最近は、世界的なファッションブランドが積み重ねてきた歴史や、各ブランドが抱える職人たちのモノづくりや哲学を本国まで取材・撮影に出かけ、テレビ番組として伝える「marie claire TV」での取り組みが増えてきました。ブランドへの価値と理解、共感を醸成するにはうってつけのコンテンツだと認識しています。特に、BS日テレでの放送に限らず、TVerやYouTubeでのアーカイブ配信も行うほか、紙媒体とデジタル両方でのタイアップ記事での掲載も組み合わせることで、様々なチャネルでブランドの世界観を伝えることができていて、クライアントからの満足度が高いです。

スイスのオメガ本社を訪れた俳優・吉高由里子さん

2026年6月に放送した「marie claire TV~オメガ 時を刻む真髄~」(BS日テレ)では、俳優の吉高由里子さんがスイス・ベルン州の都市ビエンヌにあるオメガ本社とミュージアムを訪問し、オメガの時計製造技術やブランドの歴史、代表的なキャリバー(ムーブメント)、月面着陸で使用された時計、女性向けコレクションなどを紹介しました。単なる歴史と商品紹介にとどまらず、オメガというブランドが持つ「時を刻む真髄」と「エレガンス」をストーリー仕立てで、高感度な読者・視聴者に向けて伝えることができたと考えています。こちらも当然、動画配信や紙媒体、デジタル記事を組み合わせたクロスメディア展開を行いました。

なお、「marie claire TV」の記念すべき第1回放送となった「marie claire TV~ルイ・ヴィトンのエスプリに出逢う旅~」では、ルイ・ヴィトンのブランドアンバサダーを務める平野紫耀さんが、フランス・パリ郊外にあるルイ・ヴィトンの工房を訪問。トランクの製造工程や歴史的アーカイブを取材し、ブランドのものづくりや哲学を紹介したほか、平野さんがオーダーメイドしたトランクとの対面に密着しています。CEOのピエトロ・ベッカーリ氏や、グラフィックアーティストVERDY氏への独占インタビューを実施し、2025年7月に放送しました。

2025年9月に第2回として放送された「marie claire TV~ショーメ 自然と歴史が織りなす美学~」では、モデル・俳優の朝比奈彩さんがフランスを訪問し、ショーメの歴史や哲学、クラフツマンシップを映像コンテンツとして発信しました。ショーメのCEOやアーカイブ責任者、アトリエマスターにインタビューし、ブランドの創業背景や、ナポレオン1世と皇后ジョゼフィーヌとの関わり、「自然主義」というデザイン哲学を紹介し、ジョゼフィーヌゆかりのマルメゾン城を訪れ、ブランドの歴史的背景を掘り下げています。

女性のための特別な体験と出会いの場「le salon de marie claire」

marie claireでは、読者と深くつながるためのメンバーシップ制度「le salon de marie claire(サロン ド マリ・クレール)」を2025年9月から始めました。「知的で高感度な女性のための、特別な体験と出会いの場」というコンセプトのもとに、会費や登録料は一切不要で、だれでも参加できる形にしています。

最近の事例としては2026年4月、日本を代表するハイジュエラー「ミキモト」の銀座4丁目本店を会場に特別なサロン「le salon de marie claire ~Art de Vivre~」を開催しました。フランス語で「生活の芸術」を意味する「Art de Vivre(アール・ド・ヴィーヴル)」をテーマに、フラワーアーティストの竹田浩子さんと、marie claireエグゼクティブアドバイザーの田居克人氏によるトークショーを実施。日常生活の中で自分らしい美しさや芸術を取り入れ、自分にとっての喜びを見つけ、人生の楽しみを見いだす方法について語っていただきました。

フラワーアーティストの竹田浩子さんと、田居克人marie claireエグゼクティブアドバイザーによるトークショー

イベントでは、イタリアの伝統、風土、食文化を体感できるマーケット&レストランのイータリーによるイベント特別メニューと、イタリアスパークリングワインの聖地フランチャコルタ最高峰の造り手である「カ・デル・ボスコ」のフランチャコルタを提供しました。

約40人限定のイベントに対して、定員の約9倍の応募がありました。参加された皆様については30代~50代の女性が中心で、高級感のある空間と食、文化体験を組み合わせることで、ブランドへの共感や愛着を醸成することができたと考えています。

 このほか、スペイン大使館観光部との共同開催で2026年4月、「Gastronomy of Spain~食と旅のクロストーク~」を開催し、スペインの食文化をテーマに、トークショーや料理デモンストレーションを通じて、スペイン旅行や文化への関心を高める体験型プロモーションを行いました。旅行やライフスタイルへの関心が高い30~50代女性約100人が参加し、定員の約10倍の応募が集まりました。

イベントには、世界No.1フーディーの浜田岳文さんとフリーアナウンサー宇賀なつみさん、田居克人marie claireエグゼクティブアドバイザーによるトークショーや、スペイン料理店シェフによるデモンストレーション&試食など、スペインの食の魅力を堪能できるコンテンツに会場も盛り上がりました。

穏やかな秋空の下、華やかな衣装に身を包んだ120人が名門ゴルフコースでのプレーを楽しんだ

また、「marie claire open golf」は、女性限定で開催したゴルフイベントです。ゴルフをスポーツとして楽しむだけでなく、ファッションやライフスタイルも含めたmarie claireらしい世界観を体験できるイベントとして企画されました。会場は名門・よみうりゴルフ倶楽部を貸切利用し、120名を超える女性ゴルファーが参加しています。

ゴルフを通じて、女性向けライフスタイルメディア marie claireのブランド価値を体感してもらい、プレーだけでなく、トークショーやブランド体験ブース、表彰式を組み合わせた体験型イベントを実施しました。クラブハウスでは軽食の提供や協賛ブランドによる体験ブースを展開し、豪華なゲストのトークショーも開催しています。表彰式では協賛各社の皆様から豪華賞品を贈呈しています。

Instagramでの投稿を増やし、より拡散力のある媒体へ

阿部編集長が就任して、投稿頻度が上がったのがInstagramです。阿部本人が取材したものも含め、ファッションショーの現場や登場するインフルエンサーの豊かな表情、ラグジュアリーなホテルの様子など、コンテンツが豊富で、ほぼ毎日更新されており、拡散力として「強力な武器」だと考えています。今後もさまざまなブランドやホテル、ジュエリーなどの紹介や、各種ファッションイベントでのショート動画など、様々な話題や現場での様子を取り上げていきますので、「marie claire」のアカウントをぜひフォローしてみてください。

marie claireのInstagramアカウントから

前編はこちら:国内外の「魅力の種」を発信するインターナショナルメディアへ 阿部はるひ編集長が語る「marie claire」の付加価値