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あっせん機関インタビュー 特別養子縁組制度

さまざまな事情により、生みの親のもとを離れなければならない子どもたちと
育ての親になりたい夫婦をマッチングし様々なサポートを行っている
民間のあっせん機関の方々にその活動についてお話を伺いました。

Interview01 「親になること」の楽しみ・不安 ありのままの思いを何でも打ち明けて Interview01 「親になること」の楽しみ・不安 ありのままの思いを何でも打ち明けて

特定非営利活動法人 フローレンス副代表理事 宮崎真理子さん
大手アパレルメーカー等を経て2008年フローレンスに参画。病児保育や小規模保育、障害児保育など児童福祉分野の事業経営をはじめ、赤ちゃん縁組事業、こども宅食事業の立ち上げを牽引。スタッフ数600名以上となるフローレンスにおいて人材育成や組織基盤強化を統括する。筑波大学大学院教育研究科カウンセリングコース修了。2児の母。

2004年創業のフローレンスは、保育福祉の認定NPO法人で、当初は訪問型の病児保育事業から始まりました。その後、活動を通じて現場で出会う様々な課題や困難に対する解決策として、保育園運営や障害児保育にも事業を拡大し、2016年からは、「赤ちゃん縁組事業」をスタートさせました。

保育園の事業を展開していくなかで、マルトリートメント(maltreatment)と呼ばれる不適切な養育の現場に出会うことが、一定の割合でありました。調べてみると、その背景として、予期せぬ妊娠によって子どもを授かり、出産後もさまざまな葛藤の中で養育困難を抱えてしまうケースも少なからずあることを知り、妊娠期から相談に乗りサポートしていく必要があると考えたからです。

養親を希望するご夫婦をメインでサポートするのは児童福祉や母子支援の現場での経験が豊富な相談支援員です。養子となる赤ちゃんが持つ個性や背景はひとりひとり様々です。養親となるご夫婦のそれぞれの強みを見極めることで、その赤ちゃんが最も幸せになれるご夫婦とマッチングします。

養親を希望される方に求める条件はあっせん機関ごとに異なりますが、われわれはその一つとして、「柔軟である」ことを挙げています。

特別養子縁組制度はまだまだ十分に認知されているとは言えません。他人の無理解によって嫌な気持ちにさせられることもあるかもしれません。そういったことに対処していくには、自分の考えだけに固執するのではなく、状況に応じて柔軟に対応する必要があると考えるからです。

また、フローレンスならではの特徴として、養親になるための研修の「入口」である講義形式の研修については、オンラインで受けられるという点が挙げられます。例えば地方からあっせん機関が多い東京まで、説明会のためにやってくるとなると、旅費の負担も大きく初めは躊躇してしまうかもしれません。オンラインで最初の研修を行うことで、養親になりたい方がどこに住んでいても情報が得られて、夫婦で考えてみるきっかけにしてもらえたらと思います。

養親を希望される方には、素直に思うところを、われわれあっせん機関の担当者にお話ししていただきたいですね。親になるということは、良いことだけではなく大変なこともあります。無理をして進めることでもありません。私たちも、希望するご夫婦に負担とならないスピードで、カウンセリング対応させていただいています。

あっせん機関と養親さんは、マッチングのときだけでなく、長い付き合いになります。だからこそ、何でも相談でき、素直に思いを打ち明けられるご自身に合ったあっせん機関を見つけて、良い関係を築いていただきたいですね。

Interview02 家庭が必要な子どもがいます「20代・30代」から彼らを迎える第一歩を Interview02 家庭が必要な子どもがいます「20代・30代」から彼らを迎える第一歩を

一般社団法人 ベアホープ理事・助産師 赤尾さく美さん
元名古屋大学医学部保健学科看護学専攻助教。元日本財団特別養子縁組事業企画コーディネーター。一般社団法人全国妊娠SOSネットワーク(全妊ネット)理事。

助産師として8年間、病院で勤務している間に、予期せぬ妊娠をした女性の方が、他の手段について知らないまま、中絶しか解決がないかのように決断している様子を目の当たりにし、様々な情報提供をした上で熟慮してもらうプロセスの必要性を痛感しました。

そういう中で、民間機関による特別養子縁組の取り組みに関わるようになり、出産して子どもを託していく女性たち、その子どもを宝物のように迎え入れていく養親夫婦たちの両者を見守るようになりました。

2013年5月、共通の友人を通して、ベアホープ代表理事のロング朋子と出会い、「実親、養親、子どもへの愛ある実践とともに、高い専門性を兼ね備えた民間の養子縁組機関を日本に作る」という理念で互いに共感し、同年11月にベアホープを設立、翌年4月から活動を始めました。

名前のベアには、「ありのまま」という意味のbareや、違うスペルのbearの「重荷を担い合う」など、さまざまな思いがこめられています。

当初の理念に「専門性」を掲げたことから、医療、福祉、心理の各分野の国家資格を持つ専門職14人と、事務職3人のチームが、相談支援、研修、審査、マッチング、長期アフターフォローを行っています。人材は宝だと思っており、それがわれわれの最大の強みでもあります。

ベアホープを通して養親夫婦に託された子どもたちは、この6年弱の間で約140人となりました。

養親を希望される方には、実子がいる、いないにかかわらず、できるだけ若いうちから、特別養子縁組について知り、踏み出していただければと思っています。たとえば、20代、30代で養子を迎え入れてもらえれば、年齢的に第2子、第3子も迎え入れることができます。子どもが成人して独立するまで、夫婦が体力的にも経済的にも不安なく子どもたちを支えていくことが可能になると思います。

いまのところ日本では、不妊治療後の40代の方が特別養子縁組を検討し、申し込むことが多いのですが、欧米の場合は20代、30代の方も多く、結婚する前から、家族計画として養子や里子を迎えることが語り合われ、実子がいる夫婦が養親になる例は珍しくありません。

日本でも、まず特別養子縁組という方法を広く知っていただき、家庭を必要とする子どもたちを迎える第一歩を、早めに踏み出していただけるとうれしいです。

Interview03 さまざまな背景の子に「父母として何かしてあげたい」その気持ちを大切に Interview03 さまざまな背景の子に「父母として何かしてあげたい」その気持ちを大切に

認定特定非営利活動法人 環の会代表理事 星野寛美さん
早稲田大学3年生の時に中退し、医学の道へ。横浜市立大学医学部医学科卒業後、京都大学医学部婦人科産科学教室等で研さん。産婦人科専門医。

環の会は、1988年に特別養子縁組制度が施行されたのをうけ、1991年に設立しました。菊田昇医師による同制度の実現に向けた活動に、前代表の横田和子(故人)と私がボランティアで参加していたのが、きっかけです。

当時、予期しない妊娠で生まれた子どもたちを救うために、主に用いられていたのは、国際養子縁組でした。当時の国際養子縁組は、子どもが大きくなった時に出自をたどることが困難になるなど、さまざまな問題がありました。特別養子縁組制度が施行され、その制度を選択肢の一つとして利用した相談事業を行いたいと、横田と話し合い、会を設立しました。

以来、2019年末までに、391人の子どもたちを新しい家庭に迎えていただくお手伝いをしてまいりました。

会では毎月、全国のどこかで、育て親希望者を対象とした説明会を開いています。説明会の運営は、育て親の方が主体となって行っています。産みの親からの相談には、主に社会福祉士が応じています。

育て親希望の方には、面談、研修、家庭訪問を行い、スタッフで慎重に検討して、縁組が必要な子どものために最もよいと考えられる育て親を決めています。子どもは、可能な限り、産みの親の方の手から、育て親のご夫婦に託していただいています。その時、子どもを中心に、皆一緒に、写真を撮っています。

また、育ての親の方に対しては、子どもが産みの親のことを大切な存在として感じてもらえるよう、会独自のテリング(tell∔ing)という考え方をご説明し、理解していただいています。

会で縁組の支援をした男性が、中学3年生の時に、「ぼくは予期しない妊娠で生まれた子なのですか」というメールを送って来たことがありました。「産みの親に会いたい」というご希望もあり、育ての親と一緒に会う場面に、私も立ち会いました。その時、産みの親の方から、いつも子どものことを思っていることなどを聞き、その思いをしっかり受け止めている子どもの姿を見て、長くこの事業を続けてきて、ほんとよかったと思いました。

古いイメージから、「養子」というと、なにか特別なもののように思われる方が多いようですが、実際に私たちの説明会などで、育ての親と子どもの様子をご覧になれば、どこにでもいる、ごく普通の親子だということが、おわかりいただけると思います。

さまざまな背景を持つ子どものために、なにかしてあげたいと思うご夫婦、子どものことを中心に考えることができるご夫婦に、ぜひ、子どもとの縁組を実現していただきたいですね。その際には、ご夫婦2人でよく話し合われて、決断していただければと願っております。

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児童相談所 相談専用ダイヤル 0570-783-189 児童相談所 相談専用ダイヤル 0570-783-189
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