FACT CHECK PROJECT

株式会社JX通信社

報道の領域に特化したスタートアップとして2008年に創業したJX通信社(本社・東京都千代田区、代表取締役・米重克洋)は、「テクノロジーで『今起きていること』を明らかにする報道機関」を標榜し、SNS上の投稿などからリアルタイムに情報を抽出・選別し、配信するサービスを多数展開している。

基幹サービスのひとつである「FASTALERT(ファストアラート)」は、Twitterや自社アプリユーザーの投稿をリアルタイムに収集し、AIが抽出・配信する。事件や事故、災害をいち早く察知できることから、数多くの新聞社、テレビ局で採用されている。

また、BtoCサービスの「NewsDigest(ニュースダイジェスト)」も速報性に優れた「ニュース速報」特化型アプリで、ダウンロード数は、すでに400万を超えている。

デマには、2種類あるとJX通信社では説明する。ひとつは、悪意を持って拡散させようとするデマで、これらは過去に確認されたものを類型化することで、すみやかに見破り、拡散を防ぐ手立てを講じることができるという。

もうひとつのタイプは、発信者や受け取り側の事実誤認や間違った思い込みなどから生じるデマで、これらへの対応は容易ではないという。なぜなら、情報の正確性を見極める各自の能力に差があるのに加え、個人の解釈の余地の存在や誇張など、誤解を招きかねない表現を完全に排除できないからだ。

こうした前提に立ちJX通信社では、インフォデミックといった社会課題に対する解決策として、(1)ビッグデータやAIを活用した、"デマの火種"をいち早く検知するシステム、(2)デマを効果的に打ち消すことができるインフォグラフィックの自動生成と発信システム――以上、二つの方策を提案する。

前述の理由から、デマの発生を防ぐことは、現実問題として不可能だ。一方、デマは事実の20倍の速さで拡散されるとの米国の研究成果がある上に、不正確な情報が拡散することで、「交差ネットワークの二度聞き効果」が生じ、それを信じる人が飛躍的に増えていくと言われている。とにかく、デマが火種に止まっているうちに検知し、即座に有効な手を打つ水際対策が肝要だ。そのための手立てが(1)で、JX通信社がFASTALERTなどで長年培い、蓄積してきたフィルタリングや分析の技術、ノウハウを応用・活用することで、実現が可能としている。

デマの古典的研究によると、その事案の重要さと情報のあいまいさによって、その流布量が決まるとされている。あいまいな情報は、事実誤認や根拠のない憶測を生む。そうしたあいまいさをなくし、正しく情報を伝えるための「情報ワクチン」として、画像や動画を駆使したインフォグラフィックが効果的なことは、すでに証明されている。

JX通信社は、インフォグラフィックによる可視化技術に卓越しており、2020年11月に行われた大阪都構想の実現をめぐる住民投票の際には、自社で毎週行った世論調査の結果から、住民の意識変化の推移がよくわかるインフォグラフィックをテレビ局に提供し、評価を確かなものにした。

先の古典的研究の成果にあるように、デマの流布量には、事案の重要さが関係する。その時々に、どのような事象が社会の関心事になっているのかとか、新規の事象に関するデマとか、定性的な判断が必要な事例には、コンピューターだけで対応することは不可能だ。JX通信社は、自動化の技術だけでなく、デジタルとアナログの融合にも秀でていることをセールスポイントにしている。安全装置としての自転車の補助輪役として、AIの機械学習の補正を積み重ね、ノウハウを得ているのが強みのひとつでもある。

デマは、SNSのない時代から存在してきた。ただ、インターネットやSNSの普及で、これまで以上に多くのデマやミスリードが作られるようになってきた。この現象は、いまがピークではなく、まだ始まったばかりだとJX通信社では、認識している。

正しい情報、誤った情報が混濁する時代において、デマをいち早く察知し、火種のうちに打ち消すことと、より早く、より多くの人に、誤った情報から身を守るための情報ワクチンを届けることを企業のミッションとし、独自のサービスモデルを世界に普及させていくことを、JX通信社は目指している。

株式会社JX通信社

JX通信社は、報道分野に特化したテックベンチャーです。国内の大半の報道機関のほか官公庁、インフラ企業等にSNS発のリスク情報を配信する「FASTALERT」、一般消費者向けの速報ニュースアプリ「NewsDigest」、自動電話情勢調査などのサービスを提供しています。

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